「アンタ、何様のつもり?」

あたしを睨み付けてくる尚道の顔を見てイライラした。

尚道は画廊での雇い主。

何度かデートもした。

勢いで結婚話をしたこともある。

けど、それだけ。

あたしが他の男とキスをしてたからと言って睨まれる筋合いはない。 

なのに、送ってもらったヒロトと抱き合っていたら、すごい形相で画廊から出てきた。