「卒業生、退場。」
先生の声を合図に、音楽が始まった。
演奏しているのは、小学5年の私達。
退場するのは、来年中学生になる、幼馴染みの黒田 裕樹くん。
演奏していると、退場していく裕くんが見えた。
退場する裕くんを見ていたら、急に涙がでてきて、胸が締め付けられるように痛くなった。
そんな自分にビックリする。
嘘。なんで私は泣いているの?
なんで裕くんを見ると涙が出てくるの?
なんでこんなに胸が苦しいの?
なんで・・・。
疑問はどんどん増えていって、止まることを知らないみたい。
何?なんなの?この気持ちは、なに・・・?
ずっと考えていると、時間は飛ぶように過ぎていく。
♪♪♪♪♪
あっという間に卒業式は終わり、廊下に並んで卒業生を送り出す時が来た。
「あ、裕くん!」
私は、前を通っていく裕くんを、あわてて呼び止めた。
「あのっ、これ!」
昨日のうちに書いておいた手紙を渡す。
幼稚園の時から一緒にいてくれた裕くんへの、『ありがとう』の気持ちを伝えたくて、一生懸命書いた手紙。
「サンキュ。」
裕くんはそう言うと、他の6年生に続いて外に出ていった。
「っっっ、うぅ、ふぇ、えぇぇぇぇん!」
裕くんの後ろ姿を見ていたら、急に悲しくなって私は泣いてしまった。
クラスの人達がビックリして私を見てた。
『泣いちゃダメ、みんな見てる。』
そう思うのに、涙は次から次へと溢れてきてしまう。
「どうしたの?」
「大丈夫?」
友達が心配してくれたけど、私はそれに答えることすら出来なかった。
止まらない涙を拭いながら、私はさっきの疑問の答えをみつけた。
これは推測でしかないけど、私はきっと、裕くんのこと、『好き』なんだ・・・。
♪♪♪♪♪♪♪
あの日のことは、今思っても苦しくなる。
今でも、ふと思うことがあるの。
もう、裕くんと会えなくなるんじゃないかって。
これは、あの日から1年程の日々を経て、私が中学1年生になってからの物語。
先生の声を合図に、音楽が始まった。
演奏しているのは、小学5年の私達。
退場するのは、来年中学生になる、幼馴染みの黒田 裕樹くん。
演奏していると、退場していく裕くんが見えた。
退場する裕くんを見ていたら、急に涙がでてきて、胸が締め付けられるように痛くなった。
そんな自分にビックリする。
嘘。なんで私は泣いているの?
なんで裕くんを見ると涙が出てくるの?
なんでこんなに胸が苦しいの?
なんで・・・。
疑問はどんどん増えていって、止まることを知らないみたい。
何?なんなの?この気持ちは、なに・・・?
ずっと考えていると、時間は飛ぶように過ぎていく。
♪♪♪♪♪
あっという間に卒業式は終わり、廊下に並んで卒業生を送り出す時が来た。
「あ、裕くん!」
私は、前を通っていく裕くんを、あわてて呼び止めた。
「あのっ、これ!」
昨日のうちに書いておいた手紙を渡す。
幼稚園の時から一緒にいてくれた裕くんへの、『ありがとう』の気持ちを伝えたくて、一生懸命書いた手紙。
「サンキュ。」
裕くんはそう言うと、他の6年生に続いて外に出ていった。
「っっっ、うぅ、ふぇ、えぇぇぇぇん!」
裕くんの後ろ姿を見ていたら、急に悲しくなって私は泣いてしまった。
クラスの人達がビックリして私を見てた。
『泣いちゃダメ、みんな見てる。』
そう思うのに、涙は次から次へと溢れてきてしまう。
「どうしたの?」
「大丈夫?」
友達が心配してくれたけど、私はそれに答えることすら出来なかった。
止まらない涙を拭いながら、私はさっきの疑問の答えをみつけた。
これは推測でしかないけど、私はきっと、裕くんのこと、『好き』なんだ・・・。
♪♪♪♪♪♪♪
あの日のことは、今思っても苦しくなる。
今でも、ふと思うことがあるの。
もう、裕くんと会えなくなるんじゃないかって。
これは、あの日から1年程の日々を経て、私が中学1年生になってからの物語。