屋上の一件からもう一週間が経った。


あのときの太陽や涼を見る限り、私を姫にすることを諦めそうもないと思っていたけど……今のところ平和だ。


今度こそ、もう関わることはないだろうな。



「みぃちゃぁーんっ!!」



ばぁんっ!!という音と一緒に莉都の声が教室に響く。


ついでに言うと、今はお昼休みだったにもかかわらず静かだったためよく響いた。


いつもはうんざりするぐらい五月蝿いのにね。


それにしても、今日の莉都はいつもより慌ててるような……



「みぃちゃん聞いて!!」


「な、何を?」


「あのね、あのね!ボクの仲間が昨日から行方不明なんだよ!!」


「………は?」



いきなり何かと思えば仲間が消えた宣言。


私にどうしろと?



「ボク、どうすればいいのかな……?」



さっきとはうってかわって、しょんぼりした声だった。



「その仲間って……」


「すうくんって言うの。すうくんはボクよりずっと強いのに……どこに行っちゃったのかな………」