「あっ、如月くん!!」
廊下で見かけた愛しの彼に、思いっきり抱き付く。
「…いつもいってるけど、鬱陶しいよ、文乃 愛佳。」
そんな私に冷たい眼差しをむけ、静かに自分から私を引き剥がす彼。
「いつもいってるけど、如月くんカッコイイね!」
そんな彼に、私は彼の口調を真似て言い返す。
「…うざい」
「えっ酷いっせっかく褒めたのに…」
しゅん、とうなだれてみせる。
「うざいもんはうざい。いいからもうあっちいってよ」
私の行動は華麗にスルーして、しっしっと追い払う仕草をする。
…こんなんでも、私たち付き合ってます。