side 燈弥



夏休みも終わり、今日から新学期。


あの日まりあと付き合い出してから、一緒に出かけたのは二回。



あとは俺の部屋でダラダラと過ごした。



親は付き合ったことを報告しても、あまりリアクションはしなかった。



付き合うことは分かってたから、とか言って。



確かに、俺の気持ちもバレバレだったもんな。




変わったのは…。




「おはよー、燈弥!」


「…はよ」





俺の隣でニコニコと笑うまりあ。




何が変わったって?


それは…。





「抱きつかなくなったのはどうしてかな、まりあちゃん?」



「うっ……」




そう。


まりあが俺に抱きつかなくなったこと。