光輝の言った言葉が、

頭から離れなかった。

・・・

社長を信じろ。

好きな人を信じろ・・・。

そんな事は言われなくてもわかってる。

でも、

あんなものを見せられて、

何を信じろと言うの?

私は頭の中がモヤモヤして、

その日の夜、

なかなか寝付く事が出来なかった。

・・・

「…光司さん」

「…どうしたんです?こんな時間に?」

誰かにこのモヤモヤを聞いてほしくて、

電話をかけていた。

・・・

「・・・頭がモヤモヤして・・・

私は、一体何を信じればいいんでしょうか?

私が今知ってる事は、すべて嘘なんでしょうか?」


「…待っていてください。

その事について、話したい事があります。

こんな時間ですが、お邪魔してもよろしいでしょうか?」


「・・・どうぞ」

私は素直にそう言った。