「先に教室行ってろ」

「うん!後でね~」


いつも通り、二人乗りで登校。

シンはいつも校門の所であたしを降ろして、
「先に行ってろ」って言う。

前に「一緒に行くよ」って言ったら、
「俺の方が歩くの早いからすぐに追いつく」って言われた。

実際、いつも追いつかれてる。


「眞﨑さん!」


知らない人の声で、自分の名前を呼ばれる。


「…誰?」

「あの、俺、隣のクラス…あの、倉沢と同じクラスで」

「シンのお友達?うんうん、どうしたの?シンに何か伝言とか?」


シンの友達ならきっといい人だ。