しばらくして、店に新選組隊服が届いた。
洗濯頼む、という事らしい。
どれも汗くさい。・・・悪臭だ・・・。
菊池さんが一つ一つ丁寧に洗って、奥さんが干す。
乾いたら、それをたたむのがオレの仕事。
ちなみに、届けるのもオレの仕事。

三日かかって全て終わり、オレは隊服を籠に入れて屯所まで運んだ。
今度は一度も迷わなかった。いいかんじだ。
今回は永倉に会わなかったので、大声でよんだ。

「すいまっせーーーーん!!洗濯屋ですけどおおおおーーー!!隊服届けに来ましたー!!」

すると、中から男が出てきた。
永倉でも、原田でも、平助でもなかった。
うわっ!!超キレイ。男だよな?肌白っ!!
黒くて長い髪を下のほうでむすんでて、腰のあたりまである。

「うるっせえな!聞こえてるよ!!」

顔とはちょっとイメージの違う声で怒鳴られた。

「ああ、洗濯屋か。どうも、ご苦労だったな。料金渡すから、ちょっと来てくれ。」

と言われ、今度は屯所の中にはいった。
長い廊下で、おそらく平隊士の男が、このキレイな男に挨拶をした。

「おはようございます。副長!。」

・・・副長?このキレイな人が?すげー!!
以前、壬生寺であの三人組と話した時、新選組の副長は「土方歳三」といって、頭はいいけど、「鬼の副長」って言われるくらい怖い人だって聞いたな。
ちなみに、けっこう苦労してるとか、いい人だとか、女にモテるとか、俳句が趣味だとか色々聞いた覚えがある。

着いた部屋には、もう1人男がいた。