私が発案して彩紫がセッティングしたお花見から三日。


お花見も私の予想に反して、
今一つ盛り上がりにかける状態だった。


生徒総会役員が絆を深めなければ、
何も始まらないと言うのに……お花見の時間、
心から打ち解けあい笑いあうものは殆ど居なかった。


私が心から笑うことが出来たのは、
彩紫と紫綺さまの傍だけ。


沈む私に紫綺さまだけは、
気がついたのか何度も優しげな眼差しで見つめる。



その眼差しからは『頑張りなさい。諦めてはいけませんよ』と
何度も何度も聞こえてくるようだった。



「紫、生徒総会の時間だ」



ノック音の後、彩紫が姿を見せ私に時間が迫ったことを告げた。



「彩紫、今日、私は草薙さんを差し置いてでも
 私自身の想いを発言するつもりだよ」

「……紫……」

「彩紫は怒るかい?」

「別に……紫が最高総だ。

 俺はおまえが見せてくれる世界についていくだけだ。
 紫の最高のパ-トナーとしてな」

「ふふっ、なら共に一歩を踏み出すかい?」

「何処までお供しましょう」



彩紫の言葉の後、私たちは暫くの空白の時間の後
互いに笑いあう。


私の心は彩紫に伝わった。


その空白は戦いのゴング。
共に革命の鐘を共有したモノの決意の証。




「なら行こうか。紫」

「あぁ」



私たちは二人戦場へと足を踏み入れる。
何時ものように専用エレベーターを使って。