深く深呼吸をして拓斗に電話をする


プルルルル...


そういや拓斗、けっこう酔ってたな


コールが鳴り続けるあいだ


胸の奥がざわざわして不安になる



『なぁーに』



甘いような何処か冷たいような


感情が読み取れない声



『酔いはさめたの?』



『うん、ちょっとね』



何処か浮かばれない空笑い


あえて触れないどこう



『明日学校休んで欲しいんだけど』


『話したいことあるんだよね』



毎日チャラチャラしてても


顔出し程度に学校へは行っている私達



『んー、それは無理かな~』


『朝イチで顔出しにいこうよ』


"俺らさ、一応受験生よ?"


いつもどうりの拓斗の笑い声