「愛(カナ)」


前を歩く彼女に声をかける


「なあに?朔弥(サクヤ)」


ミルクティー色の髪を揺らして
彼女は振り向いた


「今日、帰んねえから」


「…そう、分かった」


ニッコリ柔らかい笑顔で
彼女は言う


コイツは佐倉愛(サクラカナ)

俺の同棲中の彼女だ