夏木 友里(ナツキ ユリ)


ある日のことだった。



「夏木先生ちょっと。」



校長先生に呼ばれて、校長室に行く。


なんかやらかしたっけ…


いややなあ



「そんな不安そうな顔しないでください。悪い話じゃないですよ。」



あたし、そんな顔にでとったんや。


なんかはずかし…



「実はですね、夏木先生の出身校で英語の教諭を募集しているらしいんですよ。産休に入られるとかで…あちらの校長先生がぜひとおっしゃいましてね。うちは姉妹校ですし、今は副担任ですがあちらに行ったら担任になります。行っていただけますね?」



突然のことで頭が回らない。


えと…つまりは2学期から、あたしは母校の先生になるってこと?


で、いきなり担任?


しかも校長推薦?


開いた口が塞がらないとはまさにこのことだ。