「うそ!?」

麻美の声があたしの部屋に響く。


「本当だよ…」

「もぉ~、滝川君なにしてんのー!」

琉生と付き合いだしてはや一ヶ月。

すっかり梅雨入りした今日このごろ。



今あたしの部屋で話しているのは、琉生とのデートのこと。

一ヶ月たっても、未だにデートはしてないんだ。

だいたいいつも一緒に帰ったり、昼休みに空き教室でゴロゴロしたり。