「ひとごろし」
水希結衣の机にはそう書かれていた。
あの事件から数日後。優しい「彼」が結衣に固執していたことはみんな知っていた。
ぐしゃぐしゃになった教科書、ラクガキされた体操着。
結衣は出来るだけ平静を装うように振舞った。