昼休みになったので、陽人と中林君と三人で食堂へ向かうと、他の5人も来ていた。



先に休憩を取っていた小野さんたちの近くに座る。


みんなかなりのお疲れモード。


小野さんがぼそっと呟く。


「上司とうまくやる方法ないかなぁ。」



なんかみんなも同じ事思っているようで、里英は女性の先輩社員にいきなり、化粧が濃いと怒鳴られたらしい。



由佳は髪の色を注意された。



中林君は魚が苦手なのに、いきなり魚のパックをやらされたようで。



パックのやり方も、先輩を見て覚えろと。



陽人は上司に昨日の事をひつこく聞かれたそうだ。



こればかりは全面的に私が悪い。



陽人にごめんと何度も頭を下げた。



「もうその事はいいんだが、みんなが花梨を狙ってるのが、問題だな。」



そんな事どうでもいいよ。


昨日の醜態をどう巻き返せば良いのか。


誰にてもキスをする女だなんて、思われてらどうしょう。


この先誰とも付き合えない事になるかも。


三枝木主任にも嫌われたままだし。



キス魔だなんて思われたら、もう救われない。