いざ後ろを振り向いてみるとそこには誰もおらず、校門と満開に咲く桜が目に入った。


「わぁーきれー…急いで来たから気付かなかったらなぁ」


しばらく桜を見上げていると、また声が聞こえてきた。


「おーい!こっちこっち!」


声のする方へ向くとやっと人を見つけられた。

遠く離れた右斜め後ろにその人はいた。

そして手を上に上げて必死に動かしている。

どうやら手招きをしているらしい。