学年末考査が終わった直後、蒼先生とデート。


学校のコに2人でいるところを見られないように、人が集まるとこを避けてドライブする。




家の近くに人気の無い小さな公園があるので、その前で待ち合わせることにした。


桜色のワンピースに白いケープを羽織り、厚底のブーツを履く。


150cmにも満たない身長しかない私は、少しでも蒼先生と釣り合うようになりたかった。


誰かが『恋人との身長差は、ヒールの靴履くことを考えると15cmくらいが理想』なんて言っているのを耳にしたことあるけど、私と蒼先生とでは、その倍以上ある…。



公園の前で待っていると、シルバーのミニバンがやってきた。



「梨香、お待たせ。」


エンジ色のライダースジャケットに黒の細身のパンツを穿いた蒼先生が、助手席のドアを開けてくれた。



うわぁ…カッコイイ。


アンジェくらい美人で背が高かったら、釣り合うんだろうな…。



試験より、お化粧の勉強でもしておけば良かった…と後悔しながら車に乗り込んだら、慣れない厚底で足を踏み外した。


「大丈夫か?」


「はい…。」


気持ちは、大丈夫じゃないケド…。