お風呂から上がってサークルの中を覗き込むと、ペロはもう眠っていた。

サークルの横にはキャビネットがあって、ペットシーツ、フード、連れ歩く時のカゴや折り畳み式の簡易サークルまで、ペット用品が1セット入っている。


圭吾さんはペロが来る少し前に、人を入れてこの部屋の改装をした。

今こうして見ると、わたしが何かを飼うのを見越して改装したんだと気付く。

ペロのサークルがよく見える場所には、アンティーク風のデザインの平机と本棚――こっちはわたし用だ。


ずるい人


圭吾さんは、ペロを飼う事で、わたしをこの部屋に縛りつけたも同然だ。


そのズルイ人は、ソファーに座って電話をしている。


お仕事の話かなぁ

長い……


わたしは圭吾さんの近くに座り、クッションを抱えた。


邪魔にならなきゃいいよね?


クッションを枕に、圭吾さんのすぐ脇に頭をつけて、横向きに寝転がった。

圭吾さんがリモコンを渡してくれたけど、テレビはつけなかった。