どこの学校にも、七不思議というものはある。

まぁ、大抵は7つ無かったり、逆に7つ以上あったりするものだけど。

私の学校も例外ではない。
行きと帰りで階段の段数が違ってたり、誰もいない体育館でバスケットボールが転がってたり。

どれも信憑性の無い話だけど、やっぱりこう言う話を聞くと信じたくなってしまう。

「夜になると、首を探して女の子がA館の西階段をさ迷ってるんだって!」

誰が言い出したのかも分からない。
多分、最初は小さな話だったんだろう。
それに段々尾ひれがついて、こうなったに違いない。

こんな話でも、つまらない学校生活に十分な刺激を与えてくれる。
そんなことを思った私達三人は、七不思議が本物かどうか確かめてみることにした。

まぁ、これをやってるのが受験期真っ只中の、高3生ってこと以外は問題ないよね。