俺は生まれて間もなく、親に捨てられた。


多分、俺の赤い瞳が気味悪かったのだろう。



赤色といえば、情熱の色と連想するが、俺はそうじゃなかった赤は血の色。


気がつけば俺は施設に居て、周囲の子供は俺の赤の瞳を気味悪がって、虐めた。
俺はいつもひとりで…空を仰いでいた。



青い空には白い月が見えていた。

闇の空には金色に輝きその存在を誇示するが、昼間の月は誰にも気づかれないように、ひっそりと佇む。


今の俺は昼も夜も誰にも相手されず、存在すらなかった。


そんな俺が『冥府の神』とはーーー・・・