9人がビルを出ると待っていたのは


「聖夜さん、水月さん、玲さん、それに慎也まで。」


真目兄弟だった。


「慎也じゃなくて嵐。」


嵐はふてくされたように言った。


すると突然、涼と瑚が聖夜の前に正座し、


「我々がついていながらこのような結果になって面目ない。」


「すまぬ。」


そう言って頭を下げた。


「涼、瑚、任務だ。美利亜救出に向かう。謝ってる暇があったら車に乗れ。」


聖夜は冷たく言い放った。


すると2人ともさっさとマイクロバスに乗ってしまった。


「あの。」


そのままマイクロバスに乗ろうとしていた聖夜を琳が引き留めた。


「私たちも行かせてもらえないでしょうか?足手まといなのは承知の上です。しかし、あの場にいながら何もできなかったのは瑚と戸田くんと一緒です。」