夕方、美利亜が家に帰ると電話が鳴った。



「もしもし。真目です。」



「もしもし。こちら桜坂学園です。美利亜さんですか?」



「はい。」



「今日の試験の結果なんですが…。」



低い声で言われ、ダメだったのかと思った美利亜だったが



「合格です。」



「ほっホントですか!」



「はい。それで制服をお渡ししたいので、すぐにこれますか?」



「はい。」



「それでは10分後に校門でお待ちしております。」



そう言って電話は切れた。



美利亜はすぐに学校に向かった。



校門で待っていたのは校長だった。



(これはあとで知ったことだが)



そして校長室に行くと、いろいろなサイズの制服が置いてあった。



「この中からピッタリのサイズを持っていって。」



「あっありがとうございます。」



と言ったものの、何十種類も制服があり、選ぶのに困っていると後ろから



「まず、普段着るやつから。右端のやつ。」



「あっあり…。」



美利亜は後ろを振り向き、固まった。



真後ろに愛梨栖が立っていた。



「なっなんでここにいるの?」



「えっ?たまたま美利亜を見かけたから後つけてみた。」