私はあの日恋をしました。

それは桜の花びらたちが散る季節。


「加奈(かな)~入学式遅れるわよ~」

そうお母さんが呼ぶ。そう今日は入学式。
私は急いで準備をし、階段を駆け下りた。

「ま、待って~。」

最悪だ。今日に限って寝坊するなんてっ!

お母さんは待っていてくれた。
・・・なぜかジーパン姿で。

「なんでジーパン姿なの!?
 娘の大事な入学式なんだよ!?」 

「別にいいじゃない。スーツ洗っちゃったのよ。」

でもなんでジーパンなんだろう。ほかにあるよね。
スキニーパンツとかさ。

「まぁいっか。じゃあ私先に行っとくね。」

別に走る距離でもないけど、
早くクラス表を見たかった。 

学校について、クラス表を見に行く。

「加奈!」

私を呼ぶ声が聞こえた。振り向くと。
私の親友の朱梨(あかり)がいた。

「ウチら同じクラスやで!」

「マジで!?やった~!」

朱梨は関西人なので口調が皆と違う。

「早く並びに行こか。
 あ、ちなみにウチら4組やで。」

「うん。」

運動場に行くと知らない子達がいっぱいいた。
まぁ、当たり前だよね。

そう思いながら歩いていると、
先生らしき人物が私達に向かって
「早く並びなさい。」

と、言いながら去っていった。

並び終わったらいよいよ入学式がはじまる。

私達は4組なので体育館に入るのは一番最後。

順に1組から入っていっていた。

私達が入る前聞こえたのは吹奏楽部の
演奏だった。