「…そっか、花火大会の日に…そんなことがあったんだね…。」


「うん……。」


美波の家。


彼女の部屋で、カーペットの上に腰をおろした私は、花火大会の日のことを全て打ち明けた。


「恥ずかしさに負けて、本当の気持ちを誤魔化しちゃった…。私、最低だよね…。」


「星愛…。」


「あんなこと言っちゃったら、もう…日向君に告白なんて、出来ないよ…。」


傍にあったフワフワのクッションをギュッと抱き締める。


今日、何度目になるか分からない溜め息を小さく零した時だった。



「……そう、かな?」


「えっ…」


「そんなこと、ないんじゃない?」



美波の言葉に、私はパチパチと瞬きをした。