あれから6年が経ち、私は今日で22歳になる。
1年前、若菜さんは大学を卒業した。
空はもう幼稚園の年中さん。
私の家には家族が増え、静かで暗い誰も寄り付かなかったリビングに今では笑い声が絶えない。
「咲ちゃん、今日早く帰って来てね」
玄関でブーツを履く私に空が話しかけてきた。
「なんで?」
今日は誕生日だから何かしてくれるのかな…?
「咲ちゃん帰ってからじゃないとケーキはダメってママが言ってたから」
食い意地張りすぎなんだよ。
「わかった。じゃあ…時計の短い針が『6』になる頃帰って来るから」
私は空に言った。
空は時計とにらめっこしている。
これは…早めに帰って来てあげなきゃならないか…
私は、急いでシュンの家に向かった。
1年前、若菜さんは大学を卒業した。
空はもう幼稚園の年中さん。
私の家には家族が増え、静かで暗い誰も寄り付かなかったリビングに今では笑い声が絶えない。
「咲ちゃん、今日早く帰って来てね」
玄関でブーツを履く私に空が話しかけてきた。
「なんで?」
今日は誕生日だから何かしてくれるのかな…?
「咲ちゃん帰ってからじゃないとケーキはダメってママが言ってたから」
食い意地張りすぎなんだよ。
「わかった。じゃあ…時計の短い針が『6』になる頃帰って来るから」
私は空に言った。
空は時計とにらめっこしている。
これは…早めに帰って来てあげなきゃならないか…
私は、急いでシュンの家に向かった。