「おかえりっ!ヒサ!!」


ヒサが帰ってきたのは午前2時を少し過ぎたころだった。


あたしは、ヒサが帰って来るなり抱きついた。


最初はすごく驚いてた。


ずっと心配だったし、今のあたしはヒサが横にいないと眠れなくなってしまったのだ。


「ただいま。」


腰に回る腕と頭を包む大きな掌から傷は見当たらない。


どうやら喧嘩にはならなかったらしい。


「プリンセスぅ~俺にもハグしてぇ~」


後ろから、アキが両手を広げて入ってきた。


「アキ!おかえり、でもなんで一緒に帰ってきたの?」


あたしは、二人に見つからないようにって頼んだのに。