次の日、学校に行くと元気くんが話し掛けてきた。


「おはよう!」


その笑顔は昨日の笑顔とは違い、明るく、クラスの人気者、

“平野元気”だった。


「…おはよう…」


昨日のことが忘れられず、素直に挨拶を返すことができなかった。


「昨日はごめんね。あのさ…今日、文化祭の出し物を決めるんだ」

「……そうなんだ」


「彼方ちゃん!楽しみにしててね★」



それだけ言って、友達のところへ行ってしまった。


楽しみ…?


元気くんの言った意味がずっとわからなかった。





そして、元気くんの言っていた文化祭の出し物を決める時がきた。


クラスの司会は元気くん。


クラスメートは様々な意見を出しあっていた。