一方、その頃。


「くそぉ……っ!!」


コルトは悔しさのあまり泣きそうになりながら、森の中を疾走していた。


『魔法も使えない王子』


『足手まとい』


リリスの言葉が頭の中で鳴り響き、コルトはギュッと手綱を握りしめる。