----チュン、チュン

----キャハハハ!



のどかな鳥の鳴き声に、プリンセス達の笑い声......。



そう、ここは誰もが愛する御伽噺の国なのです。



幸せなプリンセス達が笑っている一方で、御伽噺の国の神様は今日も雲の上で文句を言っていたのでした。


「嗚呼つまらない!!何で御伽噺はこんなにもつまらないんだ!!皆ハッピーエンドばかりで!」


そんな神様に仕えている天使の一人が呟きました。


「神様、人魚姫はハッピーエンドじゃないですよ。まだ独身だからって、ひがむのは止めてください」


「うるっさい!!!!余計なお世話だ!第一、お前も独身だろう!!」


神様の問いかけに天使は何も答えませんでした。


「もう神様!文句言ってないで、御伽噺の国を見ていてくださいよ!!」


と、これは別の天使が一言。



御伽噺の神様の役目は唯一つ。




"御伽噺の世界を見守ること"




これさえやれば神様の役目を勤めることが出来るのです。