聞き慣れないアラームと携帯のアラームが同時にけたたましく鳴り響く。


布団の中から手だけ出し、携帯の方を止めてさらにごそごそともう1つを探す。


が、何も手に触れない。



「どこだっ!!」


バッと飛び起きて見慣れない景色にココどこだ、と考えていると、隣のベッドから潤佳ちゃんが出てきて、あたしの方のベッドのヘッドボードに付いているアラームを止める。


そしてそのままヘッドボードにくたりともたれかかり寝息を立てる。


……あぁ、ホテル。


……依頼か。


ふあ、とあくびをしてベッドから降り、ボストンバッグから洗面用具を出して洗面所に入る。


顔を洗っていると、潤佳ちゃんが長い前髪の奥にある目をこすりながら入ってきた。