「・・・ったく、」

俺はポケットから飴を取り出して放り投げた

「え、わっ」

彼女の手に収まった飴

「それ、名前呼べたら食っていいぞ」

「あ、そういうこと・・・」

「優、言ってみな」

彼女はギュッと飴を握り締めて

「ゆ・・・う・・・・・・くん」

くんいらねえよ
と思いながらもこれ以上いじると泣きそうなので

「はい、合格」

と彼女の飴を奪った

「え、くれるんじゃ・・・」

「はい、あーん」

飴を取り出して彼女の目の前へ運ぶ

「ちょ、え
待ってください自分で食べます・・」

「敬語禁止だってば
文句言わずに食え」