「カァーケェールゥゥー!!」

玄関から出たばかりの俺をすぐに見つけ、正門からデカイ声で俺を呼ぶ。

小さな小さな女。

俺の幼なじみであり、彼女。

隣の女子中学に通う歩乃花は、二つに縛った茶色いウェーブのかかった長い髪を揺らし、手を振りながら跳ねる。