――数日後。

たまり場で、舞は美衣子にカグとの結末を話した。


「は? …じゃあ、カグに告られてたってこと?」


初めて知らされた真実に驚く美衣子。


「なんで? じゃあ両思いやろ?」

「“両思いやった”。…過去形やよ」


すっきりとした顔で答える舞。

あきらめきった彼女の横顔に美衣子は言葉を失い、テレビの前に座っているカグの元へ行こうと立ち上がる。


「もうええねんてっ」


舞は彼女の腕をつかみ、引きとめた。


「…ほんまにええん? それでええんか? 誤解とけば…」

「今さらやねんて! …もう遅いんやよ。ほかの男あかんかったから俺のとこ来たとか思われたくないねん」


…そう。友達のままでいたほうがいい。

舞は無理やり笑顔を作った。


「こんなん……悲しいやんか」


舞にこれ以上言っても無駄なんやろうけど、こんな結果…。

暗く沈んだ表情を浮かべる美衣子。