「………美名、大丈夫?」


「大丈夫……じゃない」


「やさぐれてるねぇ………」


李子が困った様な笑顔をしながら、前を向いた。


美しい青空が、私達の上に広がっている。


でも私のひっくーーーい気分を盛り上げる事は、空には出来なかった。


「遂に凛兎も共学になっちゃったわねぇ――――…」


感慨深げに言う李子。


私はため息をつきながら、両手で顔を覆った。


とうとう来てしまった………凛兎学園と時色学園の共学・新校舎お披露目式典の日。


何度この日が来ない事を祈った事か!


「もう嫌ぁ…………」