窓から見える木の葉っぱが、より濃い緑に染まるこの頃。


6月になり、凛色学園は“ある行事”の開催に向けて、慌ただしかった。


「楽しみだね、美名!交流会!!」


李子がバックにお花を散らしながら、嬉しそうに言う。


一方の私のバックには、黒い火の玉みたいな物がドヨ~~ンと漂っていた。


「私も出なきゃダメなの……?李子」


「ダメに決まってるでしょう!!共学になってから初めての行事なんだから!」


ピシャリと注意され、バックの火の玉が増える。


凛色学園で、凛兎学園では無かったイベントが間近に迫っていた。