ケータイ小説 野いちご

15分の恋。

約束。


♪雫SIDE♪

結城くんと出会い、あの約束をして、もう1ヵ月がたった。

梅雨の季節がすぎて、今では太陽がギラギラと暑いくらいだ。今日もとっても暑い。

だけど、バスの中は少しだけ涼しい。夏はバスに乗る人が多いと思っていたけど、そんなに多くない。だから、あたしは今結城くんが乗ってくるのを座って待っている。

「おはよう、桃宮」

頭上から声がして、バッっと顔をあげる。顔をあげると大好きな彼がいた。あたしは自然に顔が緩んだ。

「おはよう、結城くん」

彼は微笑んで、あたしの隣に座る。バスで彼が隣にいることは、もう当たり前になっていた。

「もう夏休みかぁ」
「そうだな、なんか予定あんのか?」
「や、ないです」
「だろーな」
「どーゆー意味よー」

ぷぅっと頬を膨らませながら聞くと、フッと笑って口を開いた。

「じゃあさ、どっか行かねぇ?」
「へ…」
「どーせ、暇なんだろ?」
「う…、暇だけど。てか、どーせは余計ですぅ」

でも、ちょっと待って…それってデートでは?

なーんて思ってると

「お互い友達誘ったりしてさ」

…です、よね。いきなり二人っきりはないよね。付き合ってるわけでもないのに…。

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