あのあと、結局眼鏡は私の前の地べたに置かれ、

「俺があの角を曲がって、それをお前が見届けたらその眼鏡はかけていいから。」



なんて上から目線で指示されて、私はそれに素直に従ってしまった。



それにしてもさっきの言葉。


"お前が眼鏡かけて無い所、もっと見てたいだけ"


初めて言われた…


こんな…変な言葉。



今さらながら、ほんとに私にかけられた言葉なのか?と後ろを振り返りたくなった。



しかもその後、
「可愛い」なんて言われてしまった。


こんな言葉に胸がドキドキするのは初めてだった。