あまりの予想外な人物の登場に、慌てふためき、順応しきれていない。


私は目の前のミカエルとの間に本という壁を作り、手元の分厚い書物に視線をおとす彼を、しげしげと観察した。



会うのは2回目。



まさか彼が私を覚えていたなんて・・・



私がミカエルの事を覚えているのは、至極当たり前だとしても(きっと私だけじゃなく、図書館の受付の美女だって一瞬で記憶するはず)なのになぜ、平凡で見るからに退屈そうな私を?