ある朝、会社に来た時の事だった。

>話しがある。昼休み、食事が終わったら屋上へ来て<

 あの江崎麻里子さんから、こう言ったメールが来た。

 江崎先輩は俺より2歳年上のベテラン受付嬢であり、会社内の親しい仲間の1人である。

 最近では俺の方が忙しかったから、江崎先輩とはゆっくりと語り合うヒマも無かった。

 もっとも江崎先輩も忙しい人だから、俺から接しない限りは話す機会さえも無いのが実情である。

 その江崎先輩が私用でメールをして来るとは珍しい。
 いったい何だろう?

 今日は俺、外回りの予定はないから顔を出す事にした。

>分かりました<と、返信メールを送る。