メグはシスター・マヤと違って、修道院の外の世界に興味津々である。

アーケードでは、見るものすべてが珍しい。

修道服を着た幼いメグが

無垢な瞳で、キョロキョロとまわりを見わたす様子は

アーケードを歩く女性たちの心を、くすぐらずにはいられない。


「かわいい!」


メグを見る女性の黄色い叫び声が、次々に聞こえる。


メグのあどけない顔と仕草は

アーケードを行き来する人々の、愛ある微笑みを誘いだす。


(ふむ…)


マザー・アミコは、メグに対するまわりの反応に

確かな手応えをつかむのだった。