あれから忍君と2人で歩いて、ようやく私の家の近くに着いた。


「あともう少しだから、この辺で大丈夫だよ」

私がそう言うと、忍君はダメだよと言って私を軽く睨んだ。


「そういう少しの油断が危険に繋がるんだからね。今は変質者も多いんだから、気を付けないと」
「でも、」

「でもじゃないの。分かった?」

「……うん」

私が頷くと、忍君はよし、と言ってまた歩き始める。


……忍君が、私よりも2才年上なんだなと感じるのはこんな時。

……あれ?

よく考えたら、私は中学生で忍君は高校生なんだ…

忍君、高校でモテてるんだろうな……