■Mirror.2




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君を見つけると、僕は幸せになれる。


心があったかくなって、自然に笑顔になる。


君の香りを感じると、


もっと近くに引き寄せたくなる。





家に帰ると君はいつも制服の上にエプロンをつけて、飼い犬の“ゆず”と出迎えてくれる。


さりげなく僕の好きなメーカーのビールを買い置いてくれるし、


灰皿はいつも使ってないかのようにきれいにしてある。


僕の好きなホラー映画は怖がりながらも、付き合って一緒に見てくれるし、


コンビニで新作のスイーツを見つけたら、教えてくれる。





猫のようなちょっとつりあがった大きな目も、ミルクのような白い透き通るような肌も、


りんごのように甘くて赤い唇も―――




僕は全部好きなんだ。



この頃あまりにも好き過ぎて―――






「はぁ!?プロポーズだぁ!!」





―――放課後



職員室の一角…喫煙スペースでタバコを“まこ”…もとい僕の親友である林 誠人とタバコを吹かせているとき、


まこは顎が外れるんじゃないかと思うぐらい大きな口で声を出した。