「――でさー、そっからもう大騒ぎ!
……って、ニツキちゃん聞いてる?」
最近さらに私たちと行動を共にするようになってきた松田。
前よりは慣れた。
「松田って友達いないの?」
光里がヘラッと笑った。
何気にひどい。
「ひでーっ。オレら友達じゃなかったのかよ」
「そういう意味じゃなくて、他に友達いないの?
って聞いてんだけど」
「いるよ、オレよく一緒にいるグループあんじゃん」
「知らない」
光里は“知らない”というか、“興味がない”という感じ。
私もさほど興味ないけど、そんなこと言ったら悪いから黙っとこ。