《姫梨 side》



「おや? 愛蘭さんのご令嬢じゃないか。またお美しくなられて。お元気でしたか?」


いや、美しくないですよ。
元気…、うん、元気だった!!


『ありがとうございます。元気だけが取り柄ですので。』

「またまた。相変わらず口が達者だ。」


あなたの方が達者だと思いますよ?

そりゃあパーティーは何回も来てるし、前よりは緊張しないで喋れる様になったけど…。


『松木様はお元気でらっしゃいました?』

「あぁ。この前ちょっと体調を崩したぐらいで後はピンピンしてたよ。」


え!?そんなこと聞いてないよ?
言ってくれたらお見舞い行ったのに…。

お父さんの為だけど。


『まぁ、そうでしたの?お見舞いに行けませんで、申し訳ありません。』

「いいんだよ。気持ちだけ受け取っておく。ありがとう。」

『いえ…。』