視界に飛び込んできた空が、馬鹿みたいに青くって。




 思わず笑いが出た――



 世界はこんなに悪意に満ちていて。

 口に出さない暗い色した言葉達は、虫の羽音のように耳障り。

 だけど僕は。なのに僕は。

 自らソレを絶つこともできず、意味もみいだせず。みじめに、臆病に、生にしがみつく……。

 宙に投げ出された僕のカラダ。やたら青い、雲ひとつない空。




『よかった……これでさよならだ』



 そう、思ったのに――