一方、仲良しのウサギさんとかめさんは森のりすさん家族とホームパーティーをしていました。
「うん!このパイおいしいよ、ウサギさん」
りすさんはウサギさんが焼いたパイを嬉しそうに食べています。
「ありがとうりすさん。今日はみんなでパーティーをするから頑張って焼いたんだ。どんどん食べてよ!!」
ウサギさんは自分が焼いたパイを喜んでくれたことが嬉しくてとびきりの笑顔ですすめます。
「ぼく、ちょっと畑へ行ってかぼちゃを採ってくるよ。」
ウサギさんが外へ出ると ドーン!!!!
そこへ競争していたウサギさんにぶつかってしまいました。
「痛いなぁ、なにをぼけっとしてるのさ。」
競争していたウサギさんは謝りもせず、お家から出てきたウサギさんにいいつけました。
「何を言ってるんだいウサギくん。ぶつかってきたのは君のほうじゃないか」言い争いをしていると、そこへ競争していたカメさんが
「そんなことしてると負けちゃうよ」
といってせっせっと坂を登っていきます。
「あ、いっけない!!」
競争していたウサギさんも急いでのぼります。
「ちょっと待って。ウサギさん、カメさん、何をそんなに急いでいるの??」
お家から出てきたウサギさんは聞きました。
すると競争していたウサギさんが
「どちらが早くて強いか競っているのさ!!」
と威張って答えます。
するとお家から出てきたウサギさんは笑って答えました。
「なぁんだ、君たちそんなことで争っていたのかぁ。いいじゃないか1人1人違うだ。ほら、見てごらんよ、カメさんには甲羅があるけどウサギさんにはないよ、ウサギさんにはふわふわな毛があるけど、カメさんにはないよ、こうやってみんな違うのさ。」
競争していたウサギさんとカメさんはお互いの体を見ました。
「本当だね、ぼくたちみんなちがうんだ。カメさん、遅いなんて言ってごめんね。」
「ウサギさん、ぼくのほうこそごめんね」
ふたりはお互いにだきあって笑顔で帰って行きました。