「・か・・さーん」



「神山・・・」


「神山サーン」


―――視線感じる。


本日、・・・何回目??


こんな状況で顔を挙げる強靭な心を生憎、私は持ち合わしていません。


ここはシカトで……。



「シカトしないで下さいよ」



あれ?


一瞬、殺気を感じたのは気のせい?



「神山さーん」


「おーい。奈緒ちゃん具合でも悪い??」


ほのかチャン。


今あなたを初めていい人だと思ったよ。



「ぅん。へーきだよほのかチャン。」


にっこり微笑んで私は先生の顔を見上げた。



「すいませんでした」


「もう少しだから頑張って下さい」



はーい。


私は欠伸を噛み締め何をするわけでもなく、取り合えずシャーペンを握った。