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ガチャと部屋のドアをあけ、適当に鞄をなげると私はベッドに横になり今まで先生と話していた事を思い出す


先生が…学校からいなくなっちゃう


そう思うと胸が苦しいけど、先生の話しを聞いて私は迷っていた―…


























「学校を辞めて、親父のあとを継ごうと思ってる」


「…え?」

先生の言葉を聞いたわたしは、意味がわからなくて頭にハテナを浮かべた


「ほら、前に母親の話しをしただろ?」

「はい」


「実は、母親がなくなったとき…俺は医大生だったんだ。母親の病気を治したい、その思いで大学にいって、卒業したらすぐに親父のもとで学ぼうと思ってた」


「………」


「まぁ、あとは前に言った通り母親は俺が卒業する前になくなった。そしたら親父が言ったんだ"医者になんかならなくていい、お前が好きなことをしなさい" ってな」


「はい」


「だけど、高いお金を払って貰って途中でやめるのも悪くて現役で卒業はした。それから特になにかをしたい事もなくフラフラするはずだった俺を謙が助けてくれたんだ」


「謙先生がですか?」


「あぁ、あ、これ秘密だぞ?」


しーと、人差し指を立てる先生に私は頷く



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