「島田さん、土方副長がどちらに行かれたか知りませんか??」


「土方副長なら確か、さっきまで沖田さんと屯所の中を凄い勢いで走っていたのを見ましたよ」


「そうですか。困った。沖田さんと一緒なら行きにくいですね」


「そうですね。お二人共刀を抜いてしまわれるから(苦笑)」


「それに私、沖田さんあんまり好きじゃないんですよ」


「何故です??」


「土方副長が一生懸命仕事をこなしてるっていうのに、沖田さんは近所の子供達と遊んでるじゃないですか」


「あぁ、なるほど。でもそのおかげか子供達には好かれてますね」


「とにかく…弱った」


「そんなに急ぎの報告なんですか??」


「…急ぎ…という訳ではないですが。一部の幹部のみなさんの動きがおかしいんですよ」


「と、いうと??」


「永倉さん達が一室で何やらこそこそ何かを密談しているようなんです」


「永倉さん達がですか??」


「はい。盗み聞きするつもりではなかったんですが。…耳に入ってしまって」


「それは…気になりますね。山崎さんが聞いたのなら確かでしょうし」


「とにかく探してみます。休憩中にすみませんでした」


「いやいや、構いません」