「おや、どなたかいるのかと思えばあなたでしたか」


「山南さんか。一日でも鍛練を怠ってはいけないからね」


「えぇ。では、私がお相手しましょう」


「それはありがたい。では」





「ふぅ。いい汗をかきました。…おや??」


「お茶か。おそらく音無君が持ってきてくれたんだろう」


「冷たい。ちょうど喉が乾いていたので丁度よかったです」


「あぁ。音無君には気を使わせてしまったな。申し訳ないことをした」


「音無君はいい子ですからね…雷焔君も土方君の前では子供のように振る舞って」


「そういえば、巡察の時に平助達が女物の着物を買っているのを見かけたが」


「平助達がですか??そういえば、ここへ来る途中で三人が何やらこそこそと何かしていましたね」


「雷焔君か音無君に贈るつもりなんだろうか??」


「でも雷焔君は拒否していたはずですし…音無君でしょう」


「私も何か日頃の感謝をこめて贈ろうかな。何がいいと思う??」


「そうですね…雷焔君にはお菓子ですね。音無君は…巾着でしょうか」


「なるほど。ではそれを求めに行こうかな」


「私もお供しましょう」